「追悼」

この雑草ノート「大戦中のカラー写真」でも紹介した航空歴史研究家でパイロットのJEFFREY L. ETHELL氏がPー38を操縦中クラッシュで亡くなってしまいました。詳しい状況は私の読んだ記事にはありませんでしたが実に残念です。航空歴史研究家として多くの航空著書を手がけるかたわらパイロットでもある彼は数多くの機種の操縦を経験し, その数はレシプロ軍用機、ジェットを含めると3桁にのぼるそうです。また航空番組のホストや航空評論家としてテレビ等のメディアに出演するなど近年の活躍ぶりは多くの人々の知るところでした。第二次大戦のPー51パイロットを父に持つ彼は幼い頃から飛行機に魅せられ、特に自他共に認めるクラシック・エアプレーンの大ファンでした。近年は大戦中のカラー写真の収集と研究に力をそそぎ、それらを纏めたカラー写真集を数多出版して新たな注目をあつめています。そのうちの一冊、新刊"WWII Pacific War Eagles" を入手しました。写真集はいつもながら米海軍機、陸軍機がまるで昨日撮ったような鮮やかなカラーで写し出され感心してしまいます。出版が遅れていたこの一冊が手元に届いたのと同時に彼の悲報を聞いたのは実に残念でした。Pー51パイロットの父親を持つ彼が大戦機にあこがれたのは自然なことだったでしょう。しかし戦争に生き残った父親より先に大戦機の墜落事故で亡くなったのは何という運命のいたずらでしょうか。冥福を祈りたいと思います。

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